September 02, 2001

ミリオンメンマーチ

 私の友人の一人は、プロジェクトで生まれ育ったStraight From Streetの人間で、ヒップホップ文化の申し子みたいな奴。彼は、日常のすべてをギャングスタ・ラップ感覚で見つめる。女の事を「ビッチ」と呼んではばからない!同性愛者を馬鹿にする。R&Bを嫌いだと言う。インター・レイシャルなカップルにからむ。サグ・ライフを自称する人間にとって、人間的成長はかっこ悪い。

 映画を観に行くのに「Nixonが観たい」と言うと、「敵の映画を観てどうするんだ」と言われた。「KRS-1も"I'm a kind of grad that Nixon died"と"Ah Yeah!"の中で言っている。そんな奴の映画など観たくない!」と言うのだ。あの映画はNixonを賞賛している映画ではないし、歴史を知る事は重要なのでは・・・?結局、その映画は観なかった。
 その友人が生まれ育ったプロジェクトに、連れて行ってもらった。金網のフェンスがめくれ上がり、鉄線の刺が突き出す横で、子供達が遊んでいる光景にショックを受けた。荒廃という二文字がぴったりくる場所で「ここがゲットーだ」と威張っていたが、強がりが見えた。

 そんな彼が、去年のミリオンメンマーチに行って少し変わった。会場にいたシスターに「ニューヨークからわざわざやって来たあなたのようなブラザーが、貴重な存在なのよ」と言われ、目覚めたのだ。彼は驚くことに「俺は真面目に働いて、結婚して黒人コミュニティに貢献する」と、ワシントンから帰ってきて開口一番に言った。いろいろ批判を受けているミリオンメンマーチだが、たった一人にでもいい影響を与えるのであれば、それはいい事なのではないかと思った。(1996年11月7日)

Posted by hiroko at September 2, 2001 04:39 AM
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