September 21, 2001

Java Business Expoレポート

「Java 2」の登場でJava本格化:様々なJava家電も登場


 ニューヨークで12月8日から10日まで開催された今年のJavaテクノロジーの展示会「Java Business Expo」には約250社が出展し、Javaの着実な成長ぶりを象徴する展示会となった。8日はSun Microsystems主催によるイベントが開かれ、「Java 2」(JDK 1.2から改名)の正式発表が行われた。Java 2は、JDK 1.1と比較するとセキュリティ、安定性、速度面でかなりの向上が見られる。また、新たなライセンスモデルも明らかにされた。これは、JavaソースコードをSunサイトから無料でダウンロードして自由に使用できるが、バイナリコードで製品化する場合には、Java互換性テストを通過し、Sunにロイヤルティを支払う必要があるというもの。Java SoftwareのAlan Baratz社長は「新たなライセンスモデルの主旨は、あくまでJavaコミュニティを作ることだ」と語る。一方、「JavaをISOなどの機関に完全に手放すべきだ」と主張する声も聞かれた。

 9日午後の基調講演では、アップグレードならぬ「サイドグレード」を訴えるSunのScott McNealy CEOが、「Java 2とNetscapeのCommunicatorをダウンロードして、これを標準デスクトップ環境にせよ」と主張した。同氏はまたJavaベースの新技術「Jini」の正式発表が来年1月25日になると語った。「Jini」とは、必要な情報をネットワークから自動的に取ってくる「エージェント」をデジカメなどのデバイスに組み込むことで、デバイスドライバがないPC上でもネットワークにつながっていれば、そのデバイスを動作させることができるという技術。また、ホリデーシーズン間近なこともあり、「クリスマスツリーにかけたくないトップ10リスト」で「MicrosoftのBill Gates著の本『記憶にない電子メール』」とジョークを飛ばし、会場を笑いの渦に巻き込んだ。


 会場では多くの企業が最新Javaアプリケーションを紹介していたが、Sunでは一風変わったJava家電を展示していた。小型デバイス用JavaOSの「PersonalJava」を搭載したSumsung製のWebビデオ電話、Javaアプレットの走るスマートカード「JavaCard」、「Java Embedded Server」を搭載したコカコーラの自動販売機やコーヒーメーカーなどに人気が集まった。また、「JavaStation」を使用した銀行窓口システムやPOSシステム、クレジットカードの支払いや製品購入などができる「NC Kiosk」など、NCの幅広い使用法も提示された。

 一方、Hewleet Packard(HP)は、組込用VM「ChaiVM」のデモを行なっていた。玄関や窓、ガレージのドア、カメラにChaiVMを組み込みネットワークでつなぐことで、たとえば会社のデスクトップから家の状況を確認したり、窓が開いたらアラームが鳴るように設置することもできる。また、元Appleの社員2人で設立したZero G Softwareでは、Javaで書いたアプリケーションを自動的にUNIX、Windows、Solaris、Macなどのプラットフォーム用にコンパイルしてくれる「InstallAnywhere」を展示していた。同ソフトはJavaWorldの受賞製品。これにより、「一度書けばどこでも走る」アプリケーションが実現する。誕生から4年目を迎えるJavaがいよいよ実用段階に来たようだ。


('98/12/10)
[Reported by HIROKO NAGANO]

Posted by hiroko at September 21, 2001 01:48 PM | TrackBack
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