September 10, 2001

秋期Internet World '97レポート

Oracle基調講演、気になるのはNCよりも株価?

文:長野弘子

 インターネットの最新技術を競うエキスポ、秋期Internet WorldがNew Yorkで12月8日から12日まで開催された。最近、インターネットに関連したイベントが全米各地で開催されているが、600社以上の参加企業を集めた同イベントはなかでも最大規模のものとなった。

 12月10日には、Oracle(Redwood Shores, Calif.)のLarry Ellison CEOが基調講演を行い、ネットワーク・コンピュータ(NC)についての展望を語った。同氏は、第1世代コンピュータのメインフレーム、第2世代のクライアント/サーバを経て、第3世代はNCの時代になるという得意のNC論を披露した。

 NCとは、アプリケーションやデータをサーバに置けば端末側にそれらを置かなくとも動作する低コスト端末で、企業のネットワーク管理コストを大幅に削減する新アーキテクチャとして注目を集めている。

 同氏は、NCは第1世代と第2世代の長所、たとえばメインフレームのスケーラビリティ、またクライアント/サーバの柔軟性を兼ね備え、しかもプラットフォームに依存しないJavaベースのオープン・アーキテクチャだと語った。データベース開発企業の同社は、Network Computer, Inc.を子会社に抱え、NC開発に注力している。

 しかし、会場を満杯にした観客の関心は、NCよりもEllison氏がたった1日で失った20億ドルに集中していたようだ。同社は前日の9日、予測を下回る四半期決算を発表し、同社株を30%暴落させた。ウォール街を驚愕の淵に陥れたこの事件に対して、Ellison氏は「株式市場でこれだけの金額を損失したのだから、NCでは運が回ってくるだろう」と語り、観客を沸かせた。

 ウォール街のアナリストには、同社のNC戦略が主力事業を弱体化させると批判するものもいるが、同社はデータベース企業からソリューション企業へと移行し、低コストNCと高価値ビジネスの双方を提供すると反論している。同社は10日、NC戦略を推進する新製品「Application Server 4.0」、「Internet Commerce Server 1.1」、「Payment Server 1.0」、Java対応のデータベースとなる「Lite 3.0」などを発表した。同社は、これらの新製品が売上増加のきっかけになることを期待している。しかし、その実現のためには既存顧客のNCへの速やかな移行、さらに新規顧客の開拓が必要となるだろう。(12/11/97)

Posted by hiroko at September 10, 2001 03:12 PM | TrackBack
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