
「ボウリング・フォー・コロンバイン」の監督、マイケル・ムーア氏のウェブサイトによると、彼の最新作である映画『Fahrenheit 9/11』は、ミラマックスの親会社であるディズニーから配給を拒否されたそうです。ブッシュ大統領とサウジアラビアの富裕層とのつながり、30年以上にわたるブッシュ一家とビンラディン一家の関係などを描いた過激な内容が、ディズニーとフロリダ州の関係に亀裂を生むと判断したためだそうです。
Eisner told my agent that he did not want to anger Jeb Bush, the governor of Florida. The movie, he believed, would complicate an already complicated situation with current and future Disney projects in Florida, and that many millions of dollars of tax breaks and incentives were at stake.
ムーア氏の記事によると、ブッシュ大統領の弟であり、フロリダ州知事であるジェブ・ブッシュ氏を怒らせたくないと、ディズニーのマイケル・アイズナー会長がムーア氏のエージェントに話したそうです。フロリダにあるディズニーワールドは、フロリダ州からは巨額の税控除を受けています。だから、ブッシュ知事との関係が危うくなるような映画の配給はできないというわけです。
それにしても、ディズニーによる、表向きの配給拒否の理由が面白いですね。
"It is not in the best interests of our company to distribute a partisan political film that may offend some of our customers." Hmmm. Disney doesn't distribute work that has partisan politics? Disney distributes and syndicates the Sean Hannity radio show every day? I get to listen to Rush Limbaugh every day on Disney-owned WABC. I also seem to remember that Disney distributed a very partisan political movie during a Congressional election year, 1998—a film called The Big One… by, um… ME!
「顧客の一部に不快感を与えるため、特定の政治的思想に偏った映画を配給することには興味がない」とのことです。しかし、ディズニー系列のラジオ局「WABC」の人気番組は、超保守系のパーソナリティラッシュ・リンボーによるラジオ番組だし、1998年の議会選挙の年にディズニーは、ナイキ批判のドキュメンタリー映画『The Big One』を配給しています。この映画はもちろん、ムーア氏によるもの。ナイキ批判はかまわないけど、ブッシュ批判は困るというのがあからさまですね。
子供の頃はあんなに好きだったディズニーですが、「ミッキーマウス保護法」の話を知ってからは、ディズニーのイメージが崩れてしまいました。「ナディア」と「アトランティス」の類似、「ジャングル大帝」の盗作と言われる「ライオンキング」など、自社の著作権保護にうるさいわりには他者の著作権には無関心なところも嫌ですね。この際、マイケルたんにディズニーのドキュメンタリー映画を作ってもらいたいです。