May 26, 2004

多難のGmail、今度は特許問題が浮上?

○ニュース&レビュー海外編
(NIKKEI NET ITニュースメール 5/25/2004掲載)

 先週は、日本の1—3月期の実質経済成長率が前期比年率でプラス5.6%となり、日本経済が内需中心に回復していることを裏付けた。IT業界もまた、今年の世界PC出荷台数が前年比で13.6%増の1億8640万台に達するという明るい見通しが発表された。今回は、無名の新興企業がグーグルを震撼(しんかん)させているというニュース、また、波紋を呼んでいるメール追跡ソフト、さらにマーク・アンドリーセン氏率いるオプスウェアなどが中心となって開発を進めてきたデータセンター向け言語「DCML」がようやく発表されるニュースを取り上げた。(長野弘子/ITジャーナリスト)

■多難のGmail、今度は特許問題が浮上?(5/20 CNET)

 グーグルが現在ベータテストを行っている無料ウェブメール「Gmail」は、ユーザーが受け取るメールの内容に応じて広告が配信されるという斬新なビジネスモデルで注目されている。しかし、Gmailによく似た特許が、スポンスター(Sponster)という新興企業により事前に出願されていたことが明らかになった。

 同社が「メールに広告を追加する方法とシステム」という特許を出願したのは2002年4月で、グーグルが2003年6月に出願した「メール情報にもとづく広告配信」より約1年早い。スポンスターはメール本文に含まれるキーワードと適応する広告配信技術を開発し、すでに5月にベータテストを終了している。どちらの特許もまだ承認されていないが、同様な特許だと判断された場合、先行技術の企業に特許が認められる可能性が高い。

 もしスポンスターが特許を取った場合、グーグルは特許料を支払うかGmailの中止、もしくは提携交渉などを行う必要があるだろう。Gmailに関しては、プライバシー侵害の懸念から反対運動も起こっており、サービス開始まで多難な道を歩むことになりそうだ。


■相手の行動を追跡するメールソフト、登場(5/20 TechWeb)
didtheyreadit.jpg

 電子メールの受信者がメールを受け取り、それを開いたかどうか、また開いた時間などを密かに追跡できるツール「DidTheyReadIt.com」が24日に発売される。新興企業の米ランペル・ソフトウェアによる同ソフトは、年間50ドルを支払いサイト登録を行う。その後はメールを送信する際に、追跡したい送り先のメールアドレスの最後に「.didtheyreadit.com」と貼り付けるだけで、密かに受信者の行動を伝えてくれる。また、すべての送信メールに自動的に追跡コードが埋め込まれる専用メールソフトをダウンロードすることもできる。

 米国ではこのソフトをめぐり、プライバシー侵害やスパマーに悪用されるといった批判が沸き起こっている。著名なITコラムニストのダン・ギルモア氏は自身のブログで「もし、誰かがこのような方法で私にメールを送ってきたことが分かれば、その人物からのメールはすべてフィルターし、生涯ゴミ箱行きにするだろう」と述べている。一方、同社のアラステア・ランペルCEOは、スパムと間違われて相手に届かないメールがないかを確認できるという意味で、ビジネス分野で有効だと主張している。


■データセンター向け言語「DCML」、ようやく発表(5/18 eWeek)

 サーバーのプロビジョニングやパッチ適用などの手作業を自動化するデータセンター向け言語「DCML」(Data Center Markup Language)が5月23−27日まで開催されているコンピュータ・アソシエイツ主催の会議で発表される運びだ。XMLをベースとした同言語は、データセンター構成要素がどのように相互作用するかを規定し、サーバーやネットワーク機器、さらにアプリケーションやインフラソフトなど、ハードとソフト両方に対応する。

 この取り組みは、コンピューターの処理能力を電気や水道のように必要に応じて利用する「ユーティリティー・コンピューティング」を実現するために重要。現在、EDS、オプスウェア(ネットスケープ・コミュニケーションズ社の創業者マーク・アンドリーセン氏が設立したソフト開発会社)、ファーストデータ、BMCソフトウェアなどが中心となり標準策定をしている。

 今後の課題としては、独自の技術開発を行っているIBMやマイクロソフト、サン・マイクロシステムズ、デル、ヒューレット・パッカード(HP)といった大手ベンダーをいかに取り込むかであろう。特にIBMは、独自の「グリッド・コンピューティング」サービスに力を入れており、今週フィラデルフィア州で開催する会議で数々の新しいサービスを発表する予定。今後、IBMやマイクロソフトといった大手企業がDCMLへのサポートを表明するかどうかがDCML成功のカギを握っている。

Posted by hiroko at May 26, 2004 12:21 PM | TrackBack
Comments

DidTheyReadIt、6月22日付けでフランスのプライバシー監督局CNILから違法という判断が出ました。これによりフランス国内ではDidTheyReadItは使えないことになるでしょう。

French DPA Warns against Use of New E-mail Monitoring Service

In an opinion released on June 22, the CNIL states that the use of the new e-mail monitoring service ∫?Did they read it ?⁄?, which is being offered by the US company Rampell Software (see www.didtheyreadit.com), is illegal and should be prohibited in France. This new service enables the sender of an e-mail message to figure out whether the recipient has received and opened it, including when, how many times, whether the message has been forwarded to further addressees and from which server. This monitoring process occurs without the message recipient being aware of it, and the recipient may not refuse to return his data to the sender.

The CNIL's opinion has been posted on its web site (in French only), at : http://www.cnil.fr/index.php?id=1602&news[uid]=177&cHash=5f39b9474d.

(Hunton & Williams Privacy & E-Commerce Alertより)

Posted by: gt at June 26, 2004 03:54 AM
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