
上野の東京国立博物館で開催している「中国国宝展」に行ってきた。この展示会では、約4000年前から1000年前までの中国の道具や装飾品を集めており、約3000年間の中国の文化的変遷を網羅的に見ることができる。
中国では近年、考古学上の重大な発見が相次いでいるが、その中から重要な作品を厳選したという。中国国外に初めて出される作品も多く、右の写真の「金縷玉衣」も日本初公開だ。これは江蘇省徐州市獅子山から出土したもので、前漢時代・前2世紀に作られた玉衣。漢王朝の皇族の遺体を飾るためのもので、玉片を黄金の針金で縫っている。さすが中国!遺体にまでド派手なものを着せると驚いてしまった。
展示会は前半と後半に大きく分かれており、とくに後半は仏教の変遷を示す仏教美術を集めている。これが面白く、インドから中国に仏教が渡った1世紀には、仏教美術にまだガンダーラ文化の影響が色濃く残っており、仏像の顔立ちも、よりインド人に近い。そして、だんだん日本の大仏様のような太った体格になるのだが、時代別の変化が興味深い。
知らなかったのは、中国では古くから仏教が何度も弾圧されていたということ。「三武一宗の法難」と呼ばれており、北魏の太武帝(位423年 - 452年)、北周の武帝(位560年 - 578年)、唐の武宗(位840年 - 846年)、後周の世宗(位954年 - 959年)による仏教弾圧を指す。日本に仏教が伝来する以前にもすでに廃仏政策が採られたとは驚きだった。また、日本に仏教が伝来した6世紀の頃の中国の仏像は、奈良の仏像と非常によく似ており、一種懐かしい感じがした。
Posted by hiroko at November 23, 2004 04:13 PM | TrackBack